枚方市観光にぎわい部文化財課が行っておりました発掘調査は、6月1日から始まり、約2か月間をかけて完了致しました。
調査では、弥生時代後期から古墳時代初め頃の土器類をはじめ、各時代の遺構や遺物が発見されました。
弥生時代後期から古墳時代初め頃の土器類(下記写真1,2)は、湿地状の窪みから完成形に近いものがほとんどであり、
完成形に近い小型の壺や鉢、器台が出土しました。
これらは、日常生活道具とは異なる小型の形状をしていることから、水辺の祭祀で使用されたものと考えられるようです。
[写真1] [写真2]
また、藤阪小学校正門前の調査区では、古墳時代の溝や柱跡と思われる穴(下記写真3,4)がたくさん見つかりました。
[写真3] [写真4]
これらは、昭和55年の藤阪小学校建設に伴う発掘調査で確認されている同時代の集落に関わるようです。これより南東側については、穂谷川の旧河道や河川敷となっていた時代が長く続き、中世以降は、主に耕作地となって、現在まで土地利用が続いてきたことがわかりました。
※ 写真 枚方市観光にぎわい部文化財課提供